帯状疱疹は、水痘帯状疱疹ウイルスが原因となる疾患です。本ウイルスの初感染では水痘(みずぼうそう)として発症し、それが治癒した後もウイルスは神経節というところに潜伏し続けます。 加齢、ストレス、糖尿病などにより免疫能が低下すると、潜伏していたウイルスが再び活性化し、帯状疱疹を発症します。典型的には疼痛を伴う発疹が片側の皮膚に現れます。 本疾患の発症率は50歳代から増加し、70代で最多になることが報告されています。時にみられる深刻な合併症として、帯状疱疹後神経痛、視力障害、顔面神経麻痺などが挙げられます。 |
グラクソ・スミスクライン株式会社 帯状疱疹予防啓発冊子より引用
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現在、帯状疱疹を予防するためのワクチンには、生ワクチンと不活化ワクチンの2種類があります。当院では不活化ワクチンであるシングリックスを採用しています。50歳以上が接種対象で、2回の筋肉内注射が必要です。2回目の接種は、1回目の接種から2~6ヶ月開けて行います。
シングリックスは帯状疱疹発症予防に非常に優れた効果を示し、同ワクチンを2回接種後4年目においても、93.1%という高い有効性が維持されていたことが報告されています1)。 また不活化ワクチンは生ワクチンと比較し、何らかの原因により免疫能が低下している方にも使用しやすいという特長があります。 シングリックスによる副反応として、接種部位の痛みや接種部以外の筋肉痛、疲労、頭痛などがありますが、これらの反応はほとんどの場合、3日以内に治まります。 シングリックスの接種を受けられない方、あるいは接種の可否について医師の判断が必要な方がいます。詳しくは直接スタッフにお尋ねください。 1)Lal H. et al.: N Engl J Med. 372(22), 2087-2096, 2015 |
当院におけるシングリックス接種は予約制となりますので、健康保険証を持参の上、事前に直接来院し、予約を取ってください。その際に説明書と予診票をお渡しします。
料金は1回の接種につき、22,000円(税込)です。 |
グラクソ・スミスクライン株式会社冊子「シングリックスを接種される方へ」より引用
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